引越しをする日によって、荷物量(トラックの数と大きさ)や移動の距離が全く同じでも料金にかなりの差が出る場合があります。
引越しをする日が人気日かそうでないかの違いです。週末や祝祭日は料金が高く、平日は安くなります。また、六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)などの中でも、大安は高く、仏滅は安くなります。
また、月間を通して考えると下旬が高く中旬が安くなります。年間で考えると、子供の春・夏・冬休み時期が高く、その間は安くなります。
ただ、上記の理由のみであれば各業者とも条件は同じなので料金の違いは出ないことになります。
「人気日は高い」ということをもっと噛み砕いて管理人風に解説すると、その引越し業者にとって人気日か不人気日かということになります。
トラックやスタッフを効率良く配置する技術を配車といいます。責任をもって配車を行うスタッフを配車係といいます。この配車係の仕事ぶりによって引越し会社の売上や利益が決まるといっても過言ではありません。
特に作業員の使い方は重要です。作業員は正社員とアルバイトなどの常勤ではないスタッフがいます。引越しの契約をあまり取れない日にはアルバイトをあまり使わなければ良いのですが、アルバイトもある程度一定の収入を期待して来る場合が多いので、配車係もその期待に答えるため引越しの仕事を取れると前もって見込んで呼ぶことが多くなります。そうしないとイザという時アルバイトが来てくれないということになるからです。
それなのに実際に契約にこぎつけた引越しが少ないと、人件費の無駄使いになります。そういう日は配車係にすると赤字の様な料金でも契約をとりにいくように営業マンに命じます。呼んでしまったスタッフに仕事が無いといずれにしても丸々赤字になるからです。
逆に不人気日といわれる日には、あまりスタッフを集めません。ところがその様な日に予想に反して契約が一杯取れたとします。そうすると不人気日がある意味「人気日」のような扱いになります。
最近では「安いなら仏滅日で」と、仏滅に引越しするという方が意外と多く、予定したスタッフ数を上回る引越しがその日に集中した!という場合などがこれにあたります。
こんな感じで、表面上の人気・不人気日とは別に料金に影響を与える現象が出てくるわけです。
ただ、引越し業者さんによって考え方がかなり違うのも事実です。あくまでも本社のトップダウンで決まった料金表を元に見積もりを提示してそこから料金を変えない業者さんもあります。大手に多い現象かもわかりません。
逆に大手でも、営業所単位の独立採算で運営されているタイプの業者さんや、地域密着タイプの業者さんは臨機応変に料金を対応する傾向があると思われます。
このあたりは営業マンが配車係に電話で料金の相談をしている際の雰囲気で、お客様個々が判断するしかないのです。 |